健康寿命を延ばすためのポイントは”運動器”にある!?

 

長生きをするなら、健康に長生きをしたい

 

こういった考えをお持ちの方は多いと思います。

 

同じ長生きをするにしても寝たきり状態でなく、自分のことは自分でやり、元気に健康に生きていたい、、、

 

こういった話は職業柄よく耳にしますし事実、そう考えている人が大半だと思います。

 

そして、こうした「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを健康寿命といいます。

(参照:e-ヘルスネット 平均寿命と健康寿命)

 

厚労省のデータを参考にするとこの2つの差が男性で約9年女性で約12年あります。

 

 

つまりこれは

寿命を迎えるまでの間の9~12年間は日常生活になんらかの制限を持って生きていかないといけないリスクがあるということを意味します。

 

怖い話ですね^^;

 

 

本日は健康寿命を延ばすにはどうしたら良いのといったことについて書いていきたいと思います。

 

 

 

1.健康を延ばすには運動が重要。

 

 

少しポジショントークになってしまう気もしますが、結論を先に言うと

 

健康寿命を延ばすためのキーポイントは運動器にあります。

 

 

そして、キーポイントの1つが運動器にあるということは、言い換えると、運動によって健康寿命を延ばすことができるということを意味します。

 

目新しいことではないと思いますが、健康寿命を延ばすにはやはり運動が重要であるということです。

 

 

2.健康寿命を延ばすキーポイントが”運動器”にあるわけとは?

 

 

では何故、健康寿命を延ばすポイントの1つが運動器にあるといえるのでしょうか。

 

先ほどのグラフをもう一度参照すると、近年の健康寿命(2016年)は男性で72歳、女性で74歳となっています。

 

つまり後期高齢者(75歳~)へと差し掛かるタイミングであることがわかります。

 

 

 

それに加えて…

興味深いことに、介護状態になる原因は前期高齢者(65-74歳)と後期高齢者(75歳~)では違うことがわかっています。

 

 

 (参照:中嶋寛之,スポーツ医学の立場からみた小学校の体育.NAP Limited 2017;20)

 

これは中嶋寛之先生(東京大学名誉教授、日本体育大学名誉教授)の著書から引用した図ですが、この図を見ると74歳までの要介護になった原因としては、脳血管疾患が割合として多いのがわかります。

 

しかし、75歳以上になるとこの傾向に変化が見られます。

 

それはどういった変化かというと図が示すように、、、

 

75歳以上の後期高齢者になると、要介護となる原因疾患が関節疾患、骨折・転倒、衰弱などの運動器疾患によるものの割合が高くなります。

 

 

このことから、この著書の中でも、健康で長寿を目指すには、これらの健康寿命を妨げる原因を取り除く必要があり、その有力な手段としてスポーツ活動を生活習慣に取り入れることが期待されていると述べています。

 

そしてこれから高齢者となっていく人たちは「100年耐用性のある運動器が必要とされる」時代を迎えつつあり、運動を通して運動器のトレーニングが重要であるとしています。

 

こういった背景もあり、高齢になった際にも不自由なく動ける身体を維持するための1つの鍵は”運動器”にあることが示唆されています。

 

 

私たちの身体の運動器はある程度であれば破壊されても再生しますが、年齢を重ねるにつれて確実に劣化していきます。

 

 

私たちが年齢を重ねた際に制限なく日常生活を送れるかどうかというのは、この消耗されゆく運動器といかに向き合い、メンテナンスしていくかということが重要な要素の1つとなります。

 

そして、その劣化しうる運動器の正しい向き合い方・メンテナンスの仕方の1つが運動となります。

 

 

更に補足として、わかりやすいので運動器に焦点を当てましたが、運動を取り入れることのメリットは何も運動器だけではありません。

 

詳細はまた別の機会に書いていきたいと思いますが、

運動量と疾病予防効果の間には一定程度までは相関関係が成り立つことが報告されています。

 

生活習慣病である高血圧、高脂血症、高血糖などの各々の症状に対し薬にてコントロールすることも可能ですが、運動特有のメリットとして、これらリスクに対し大きな副作用もなく全てに効率よく効かせることが可能であることがあげられます。

(勿論、薬のコントロールも重要ですし、運動以外にも食事などのその他生活習慣も重要になってきますが)

 

ただこれは言うは易く、行うは難しなのがつらいところです^^;

 

 

この問題は世界共通でもあります。

 

というのも近年、運動の重要性について述べられているのは枚挙にいとまがありませんが、それは日本に限らず世界的な関心ごととなっています。

 

3.運動不足は世界的な問題ごと?

 

 

WHO、世界的な運動不足に継承 4人に1人が。

https://www.bbc.com/japanese/45417015

これはBBCの記事ですが、概要を述べると

WHOが世界の成人の4人に1人にあたる14億人以上が運動不足との研究結果を発表しており、世界的な運動不足に警鐘を鳴らしています。

 

運動や食生活の大切さは頭ではわかっていてもそれを変えることは非常に難しいのが現状です。

 

 

最後になりますが、ついでなので同記事で19歳以上64歳以下の人向けの運動ガイドラインが紹介されており、その中の1つを抜粋すると

運動量は?

  • 毎週、緩めの有酸素運動を少なくとも150分、もしくは激しい有酸素運動を少なくとも75分
  • 主要筋肉全てを動かす筋力トレーニングを週に2日かそれ以上
  • 軽い運動を行い、長時間座り続けるのを避ける

とされています。

 

4.運動を取り入れない理由がない?

 

 

運動には若い時の疾病予防効果があり、後期高齢者の要介護の原因となる運動器の改善効果もあります。

 

そうなると「なるべく健康に長生きに」と考えた際にこうした効果のある運動を取り入れない理由がないと思います^^

 

ただ補足として、難しいのは一言に「運動」といってもその種類や考え方は非常に多種多様です。

ものすごく奥の深い分野です^^;

そのため取り入れ方によっては薬にも毒にもなってしまうのも運動です。

 

自分にあった運動を知ること、見つけることは非常に重要となります。

これからこのブログでは少しずつそういった多種多様な運動の豆知識についてとりあげていきたいと思います。

 

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