このブログでも肩こりや腰痛について取り上げたことがありますが、今日はそれらの予防についての豆知識を1つご紹介します。
1.肩こり、腰痛の予防として生活習慣を見直すのも1つの手。
肩こりや腰痛には4つの生活習慣が影響する。
実は面白い論文があり、
(参照:Naomichi Tani et al. Lifestyle and subjective musculoskeletal symptoms in young male Japanese workers: A 16-year retrospective cohort study.Prev Med Rep. 2020.)
下の図はその論文に載っていたものになります。
↓
(画像:Naomichi Tani et al. Lifestyle and subjective musculoskeletal symptoms in young male Japanese workers: A 16-year retrospective cohort study.Prev Med Rep. 2020.より引用)
生存曲線でみる肩こりと腰痛の発症リスク
これはカプラン・マイヤー生存曲線と呼ばれるものですが、左側が肩こり、右側が腰痛についての図になります。
ざっくりと見方を整理すると、縦軸は確率、横軸は期間を表しています。
そして実線はGood lifestyle、いわゆる良い生活習慣、
破線はPoor lifestyleなので悪い(良くない)生活習慣の結果となります。
簡易な日本語を付記すると以下のようになります。
(画像:Naomichi Tani et al. Lifestyle and subjective musculoskeletal symptoms in young male Japanese workers: A 16-year retrospective cohort study.Prev Med Rep. 2020.より引用したものに筆者が日本語付記)
この図を見てわかることは、肩こりも腰痛も破線(悪い生活習慣)と比べて実線(良い生活習慣)の方が症状が出ないでいる確率がどの期間でも高い、、、
つまりは良い生活習慣を持っている人の方が腰痛や肩こりを発症するリスクが低いことを表しています。
生活習慣の違いで腰痛と肩こりの発症リスクは2倍以上違う。
同論文を参照するとその差はというと、
悪い生活習慣の人は良い人と比べて肩こりの発症リスクが2.54倍、腰痛のリスクは2.45倍高いことが報告されています。
それではその発症リスクの差となる生活習慣とはなんなのでしょうか?
2.肩こり、腰痛を予防する具体的な生活習慣とは。
肩こり、腰痛の発症リスクに差がでる4つの生活習慣とは。
それが以下の4つです。
- 体力
- 運動習慣
- 睡眠時間
- 生活満足度
つまりは、
体力があって、よく動いて、よく寝て、自分の今の生活に満足している人は知らずの内に肩こりや腰痛になるリスクを減らしていることになります。
聞くだけでも何とも幸せそうな人物像が思い浮かびますね(笑)
満足度は主観的なものにはなりますが、それ以外の項目でもう少し具体的にどれくらいの基準かというと、、、
体力は休憩なしで1時間歩いても疲れない程度の体力
運動は週に2回以上の運動
睡眠時間は7~8時間の睡眠
としています。
3.おわりに。
こうした一見関係なさそうな何気ない生活習慣も肩こりや腰痛の予防になると思うと面白いですね。
言い方を変えればこういったのを気をつけることも立派な運動器疾患の予防になるのです。
このように運動器の問題の予防法1つとっても意外と手段は幅広いので、何でも良いのでまずは自分が取り入れやすいものから少しずつ取り入れていきたいところですね^^
今回参照した論文はこちらで無料で全文読めるので興味ある方はご参照ください↓